協会便り    2016年4月号

 第4回「ティータイム・ギターコンサート」盛況に終わる

 

 3月20日(日)、第4回「ティータイム・ギターコンサート」が豊田市会場で行われた。第4回となる今回のコンサートには、静岡や大阪からの参加もあり、JUGAの全国的な拡がりを実感させるものであった。第1部では、10人によるギター独奏が披露された。「中間発表」ということで「ラリアーネ祭」を演奏した参加者は、次回の「第5回」を本発表として再挑戦する心意気を揚々と宣言。こういうスタイルもまた出場者の良い刺激になる。目標は今年小学校を卒業した演奏参加者だという。夢のある、おおらかな決意に脱帽である。大いに頑張って欲しいものだ。第2部では、5組の出場者があり、ギター2重奏、弾き語り、二重奏とカホンという多彩な内容であった。特に大阪からの参加者のカホン演奏は、太古の響きを現代に運んできたような懐かしくも興味深いリズム音を演出した。ティーコンに吹いた新しい風が、舞台脇に飾られた菜の花とともに会場を明るく彩ってくれたことを嬉しく思う。

 

 出場者の皆さんの演奏ぶりは、回を追うごとに充実してきている。他者の演奏を聴くことで、大いに刺激されるということなのだろう。喜ばしい変容である。恒例の「聴衆賞」はビラ=ロボスの「前奏曲第1番」を弾いた塩野崎均さんであった。塩野崎氏のギターに向かう真摯な日々の努力が報われた瞬間である。ギターに上達の近道はない。ただ、コツコツと熱意を持って努力し続ける以外に「ものする道」はないのである。「好きこそものの上手なれ」である。

 

 会が終了する段になって、会場から「会長の演奏はないのですか?」の声掛けがあり、私も演奏することになった。

挑戦者として頑張った出場者の皆さんへの慰労の気持ちを込めて「アストゥーリアス」と「禁じられた遊び」の2曲を披露した。皆さんからの沢山の拍手を受けながら、プロの演奏を間近に聴く機会を持つということの意義について考えさせられた。私自身も若い頃は、師匠に一流のプロの演奏を聴く機会を何度も、持ってもらった。その時の感動が、今の私を形作っていることを思う。今後も会の最後にプロとしての演奏を提供するのはいいかもしれないと感じた。

 

 会が終わると会場は、お茶とスイーツが用意され、参加者の皆さんと交流の場へと様変わりする。和やかな雰囲気の中でお互いの「今」や「今後」を語るのだが、次回へのエネルギーを貰う有意義な時間となっている。柔らかな雰囲気は、次回の「二重奏団」を誕生させた。参加者同士が意気投合し、次回のティーコンで二重奏で挑戦するという。「好き」が集まる交流の場には、そんなことをも生み出すエネルギーが力強く満ち満ちているのだろう。次回は9月である。更なる向上を目指して頑張って欲しい。

                        2016.04.01                             

                                                                         吉本光男   

聴衆賞受賞者

第1回 浮海祥治    2014.11.16

第2回 嶋田うらら 2015.03.15

第3回 山口研一  2015.09.20.

第4回 塩野崎均  2016.03.20

 

 *第2回「JUGAアマチュア・ギターコンクール」の詳細がアップされ

 ました。